ソクーロフを観る

東銀座の松竹試写室でアレクサンドル・ソクーロフの新作『チェチェンへ』を観て、これはやばい凄いと衝撃を受けて誰かにこの感動を伝えたい、と思ったからということでもなく銀座線に乗って渋谷に出てユーロで大野さんに会う。ちょっとテルテルポーズのことで相談事。T監督にもお会いしたけれど真剣な会議の最中っぽかったのでソクーロフの感動は伝えられず。バウムクーヘンを持って行けばよかった(この意味は今度出るエクス・ポを熟読していただければわかります)。そのあとエクス・ポ6のボーナストラック収録があったので佐々木さんにソクーロフの感動を語ってようやく少し気が晴れる。


で、ずいぶん飲んだのに飲み足りない気分になって、もう一軒行きましょうとか調子に乗って言っちゃって、気づいたら夜中の2時で当然終電なんかなく、かなり酩酊した状態のまま帰り道についてさすがにタクシーだなと思ったけど3回くらいスルーされたのでもう歩いてやろう、という諦めと勇気が同居したような気分になって歩いて、しかし駒場から下北沢に抜けるあたりの道にいたって眠気のあまり時折意識が途切れるようになり、気づいたら逆方向に向かって歩き出しているといったまさに迷走現象が頻出するようになって、しかもあそこは坂になってて土手もあるから内田百けんとかってもしかしたらこんな感じなのかもなー、と思ったりしました。つまり冥途を見た……ということなのですがかなり危険なので良い子は決して真似してはいけないし僕も二度と経験したくないです。